スコアアップから出願までメンタルの保ち方 TOP 10 (前編 1~5)
IELTSで目標スコアを達成するために最も大切なのがメンタル(モチベーション)を維持することです。スコアメイキングから出願まで留学経験の全くない純ジャパの場合、最短でも1年、普通でも2年かかります。働きながら1年~2年の期間勉強を続けることは並大抵ではありません。
夜1時に寝て朝6時には起き、出社前にリーディング 1 Passage、歩きながらリスニング、電車で単語、昼休み単語と15分仮眠(←寝ないと午後持たない)、帰宅後リスニング1 Part ディクテーション/シャドーイン/リプロダクション、その後スピーキングとライティング、風呂に入ってから寝る前に単語の復習して1時就寝、土日は図書館で開館から閉館まで勉強。ストイックというかもう狂気です。このような中で気持ち的な余裕はなくなるのは当たり前です。そこでどのようにメンタルを維持するか、前編と後編に分けて10個のコツをまとめました。
1.絶対に取れると信じ切る
絶対に必要なのが絶対に目標スコアを取れると信じる気持ちです。根拠はなくてもいいです。自分には取れないかも、世界(超)一流の大学に行くのは自分には無理かもと思うことはあるかもしれません。しかし、諦めるタイミングがくるまで、絶対に取れると信じ込んで自分に言い聞かせてください。毎朝起きるときに「絶対に取れる」と思い込んで起きると1日の勉強に少しやる気が生まれます。
最後は、頭の良さとかでなく取れるとどれだけ信じ込めるかの違いが結果を左右します。スコアアップで悩んだくらいでは、まだあきらめるタイミングではありません。
2.〇〇カ月でスコア7.0達成!に惑わされない
YouTubeやIELTS対策学校の事例で、“たった〇〇ヵ月で7.0達成!”や“たった1ヵ月でスコア0.5アップ”などのタイトルが目立ちますが、それは絶対にあてにしないでください。(すみません、自分もインパクトのあるキャッチーなフレーズが欲しくて10ヵ月で6.0から8.0にスコアアップと書いていますm(_ _)m。)
紹介されていることは事実だと思います(もちろん自分のスコアアップは事実です)が、ポイントは全員スタート地点が違うということです。自分はIELTSの勉強開始時にはTOEICレベルでは960点ありました。つまり基礎力は十分にあったので簡単に7.0までたどり着きました(7.0からは相当苦労しました。スコアの推移はIELTS31受けましたをご覧ください)。
もし1年かけて6.0に達した人が同じようにそこから10ヵ月で8.0を取れる保証はありません。スコアが取れる人は留学であれ大学入試であれ何らかの形で相当な時間を英語に充てています。自分も留学経験や海外生活の経験が全くない超純ジャパでしたがTOEIC960点までには相当な時間を英語の勉強に充てています。
YouTubeやIELTS対策学校の事例をみて、全く同じようにやって同じ結果がでるとは思わないでください。0.5上げるのに〇〇時間などは信用しないでください。ベースとバックグラウンドが全員違います。しっかりと自分のベースを冷静に分析して、必要な時間は必要な分だけ費やす覚悟を持ってください。
3.自分の成長曲線を知る
今までの経験から自分の成長曲線を考えてみてください。世の中には結構要領よく勉強ができるタイプとそうでないタイプの人がいます。下の図で緑の直線タイプとオレンジの曲線タイプです。
“2. 〇〇カ月でスコア7.0達成!に惑わされない”に関連しますが、直線タイプの人のやり方を曲線タイプの人が真似てもうまく成果はでません。(日本の大学入試などでは限られた時間の中で競争を強いられるので緑の直線タイプが勝ちやすく、そのタイプが頭がいいと言われがちです。)人と比べて成果がでないと焦らず冷静に自分がどのタイプか考えてみてください。人より時間が必要であれば費やし、最初遅れていても最後は抜けると信じて、地道に単語・文法をおさえて、しっかりと基礎固めをしてください。どのタイプか分からない人の大半は曲線タイプだけれども、過去に目標達成したことがないからどのタイプか分からないだけです。
ちなみに自分は、IELTSでも6.0から8.0まで10ヵ月でスコアアップさせ、ケンブリッジ大学にも合格し、国連組織でも働き、大学時代は工学部に行きながら日商簿記1級(合格率8.5%)も9ヵ月で1発合格するなど直線タイプと思われますが、完全な曲線タイプです。本当に自分でも要領悪いと思いますが、どんな場合でも最短では進んでいませんがゴールには達しています。自分が曲線タイプだと分かっているので焦らず自分のペースを大切にしています。
4.よくできたことに注目する
日ごろの勉強や本番試験は、よかったことも悪かったことも両方同じだけ思い返すようにしましょう。
悪かった点を反省することは大切です。しかし、同時によかった点はしっかりと認識して継続するようにしましょう。例えば、「今日も電車で寝ることなく単語を見返した」、「今週は忙しかったが毎朝リスニングは欠かせなかった」、「今回の試験ではリスニングで途中聞き取れなくて焦ったが気持ちを立て直せた」、「リーディングは一部カンで答えたが時間内にとりあえず全問回答した」など、些細な点でも良かった点はどこかにメモしておきます。前回の試験でよかった点は次の試験でも維持することが大切なので、試験後によかった点をしっかりとメモしておくようにしましょう。
特に日々の勉強では良かった点の維持と改善をしましょう。よく悪いところだけ反省してノートにまとめる人がいますが、途中で勉強が嫌になってしまう可能性大です。
「今日は電車で単語に目を通さず寝てしまった、明日は通勤時間中に5単語覚えよう。」という反省は一見よく見えますが、このような反省は、マイナスをゼロにして、ゼロをプラスにするという2レベルアップの目標になっています。この場合だと、「寝る(マイナス)⇒寝ない(ゼロ)⇒単語を覚える(プラス)」の2段階の目標です。これよりも、悪い点は少し目をつぶって、「今日は出社前にリーディング 1 Passage完了。明日も維持」の1レベル(プラス⇒プラス)の目標を立てた方が達成しやすく継続しやすいです。
5.あと何問正解が必要かをカウントする
“あと何問正解が必要”でカウントするようにしましょう。
リーディングでは、40問中30問正解が7.0の目安と言われています。練習で26問正解だったとき、26/40(=65%)とカウントするのではなく、残り4問とカウントします。26問は取れていること(良い点)と残り4問取れていないこと(悪い点)を同時に認識します。
そして、見直すとき、どうすればその4問を取れたのかを考えてください。不正解だった14問は全て見直しますが、大切なのは14問全問答えられるようにするのではなく、不正解だった14問を10問に減らす(=4問正解にする)ことに注目することです。
後編(Part 2)へ続く