最終更新日:2024年12月22日
IELTS公式問題集の使い方解説
ここではL/R/W/Sの実平均が6.00を超えていることを前提に7.0を目指すためにIELTS公式問題集をどのように使い込めばよいかを説明します。
IELTSを2回受けてL/R/W/Sの実平均が6.00を超えていない人が7.0を目指す場合、中学/高校の基礎英語/単語から勉強しなおしながらIELTS対策をすることになります。この場合、先にTOEICレベルのR/Lのみの試験で860点を目標に基礎力を高めてからIELTSに臨んだ方がよい可能性が大きいです。IELTS対策は基礎英語/単語力(TOEIC860点程度)がないと7.0以上には到達できない場合が多いです。
IELTSの公式問題集は以下のものがBritish Councilから発売されています。(2024年11月現在)
公式問題集シリーズ1~19
公式問題シリーズはReadingとListening(+Writing)の日々の練習のために使う。
公式問題集19は表紙が赤くなって発売させました!
その他公式問題集
公式問題シリーズ以外の問題集は試験前に本番と同じように時間を測って通しで解く練習に使う。
公式問題集を激安で買えるのはAliExpressです。解説などは中国語ですが英語の問題部分は同じなので全く問題なく使えます。
IELTS公式問題集を使った勉強法
L/R/W/Sを毎日欠かさず全セクション勉強します。
平日はListening 1時間&Reading 1時間、土日はSpeakingとWritingに多くの時間かけるよりも、平日Listening 30分&Reading 30分&Writing 30分&Speaking30分で朝の出勤前や昼休みなどの細切れ時間を大切にしながら全パート均等に毎日勉強を進める方が効果的です。(得意なパートは疲れている時でもできます。苦手なパートを最優先に潰しましょう)
Reading
Readingのスコアアップのコツ
7.0を狙うには公式問題集を徹底的にこなすことが最短ルートです。(公式以外にも問題集は出ていますが難易度や回答の着眼点など公式と微妙に違います)
Readingページでも解説していますが、最短でReadingスコアを上げるためには16の問題タイプでそれぞれの解く手順をマスターして、苦手な問題タイプを把握して、なぜそのタイプが苦手なのかを徹底的に分析することが大切です。
つまり、苦手な問題タイプは何を問いているのか→その問題タイプが苦手と言うことは自分に何が足りないのか(=文法が分からず詳細が理解できないのか、単語を知らないのか、パラグラフの概要を把握できないのかetc)を他人に説明できるレベルまで突き止めてください。
公式問題集はReading全ての問題を16の問題タイプに分けたリストをダウンロードできます。是非活用してください。
Reading公式問題集シリーズの順番
公式問題集は日々の勉強のために使う。
9, 10, 11は比較的難易度が低く、14, 15, 16, 17, 18は難しめになっている。8より前は問題のテイストが現在のと異なるので優先度は低い。
なのでこの👇順番で練習をしてゆく。
公式問題集シリーズ 9 → 10 → 11 → 12 → 13 → 14 → 15 → 16 → 17 → 18 → (9に戻るもしくは8に進む) → 8 → 7 → 6 → 5 → 4 → 3 → 2 → 1
1周終わったら2周目、3周目繰り返す。(1シリーズ3回分(=9 Passages)あるので、18シリーズ全部で162 Passagesある。これを3周する頃にはIELTSの問題タイプと解き方に相当慣れてくる)
Reading公式問題集シリーズの使い方
Reading問題は1Passageずつ20分で解ききる練習を毎日する
本番同様に3 Passagesを60分で解くのは本番形式に慣れることを目的にして試験前にだけやる。毎日の勉強で3 Passagesやると間違えた問題の分析ができずに、ただ正当数を数えて一喜一憂するだけに終わる。
1 Passage 20分で、間違えた問題の分析に同じ20分、そのPassageを使ったトレーニングに30分使う感覚で、徹底してひとつのPassageから学び取りまくることが大切。
1Passage 20分で回答 ⇒ 答え合わせ ⇒ なぜ間違えたのか/なぜ正解できたのかを分析 ⇒ トレーニング(精読力×速読力)
問題タイプごとの問われている力のリストで”正確に英文を理解する力”、 “素早くスキャニングする力”、 ”パラフレイズする力” が問われている問題タイプで答えのもととなる1文はその1文をしっかりと理解する精読力が問われているので品詞解析と文法構文解析を徹底的にして他人にその1文と正解の理由を説明できるレベルに英文を理解する。
問題タイプごとの問われている力のリストで”パラグラフのメインアイディアを理解する力”、 ”文の意図や文の前後関係を理解する力” が問われている問題タイプでは、1文のしっかりとした理解よりも全体的な流れを素早く理解することが大切になります。これらの問題タイプの答えが書いてあるパラグラフを1分で150単語読めるようにする。音読・スラッシュリーディングもして、パラグラフをスラスラと最初から最後まで速く意味を理解できるようにする。
Readingその他公式問題集
その他の公式問題集は本番同様の練習のために使う。これらは本番を受ける前に本番同様に時間を決めて解く。
- ケンブリッジのIELTS公式ガイド The Official Cambridge Guide to IELTS
- IELTSブリティッシュ・カウンシル公認問題集
- IELTSブリティッシュ・カウンシル公認 本番形式問題3回分
- Official IELTS Practice Materials 1
- Official IELTS Practice Materials 2
Listening
Listeningのスコアアップのコツ
Listeningのページでもお伝えしている通りListeningは最後の最後までトレーニングです。
Listening公式問題集の順番
Readingと同じで公式問題集は日々のトレーニングに使って、その他の公式本は試験慣れの練習のために使います。
公式問題集は日々のトレーニングのために使う。
Readingと同じでこの👇順番で練習をしてゆく。
公式問題集シリーズ 9 → 10 → 11 → 12 → 13 → 14 → 15 → 16 → 17 → 18 → (9に戻るもしくは8に進む) → 8 → 7 → 6 → 5 → 4 → 3 → 2 → 1
1周終わったら2周目、3周目繰り返す。(1シリーズ3回分(=12 Parts)あるので、18シリーズ全部で216 Partsある。これを3周トレーニングするころには相当高いListening力がつく
Listening公式問題集の使い方
Listeningページのトレーニング手順に従って、公式問題集の各Partをトレーニングする。
1週間で1回分のPart 1からPart 4までトレーニングする感覚で毎日毎日少しずつでも欠かさずListeningのトレーニングはする。
逆に2日に1回1時間がっつりシャドーイングなどしてもあまり効果はない。隙間時間を見つけて電車で口パクシャドーイング、出社前に5分シャドーイング、歩きながらでも音楽を聴く感覚でリスニングを習慣化する。Listeningは最も隙間時間を有効活用しやすい。
Speaking
公式問題集は参考程度にとどめる。
公式問題集の問題は同じことは聞かれないので、それよりも最近聞かれている質問に答えられるようにネタ・使えるPhrasal verb・イディオムなどを準備する。(絶対に答えを書き出して暗記することはしない)
Writing
公式問題集の模範解答は参考程度にとどめる。
Task 1は20分、Task 2は40分(Task 1, Task 2は別の日でOK)で書いてみて、採点項目(Task 1, Task 2)に照らし合わせて、改善できるところはないか徹底的に推敲する。もうこれ以上推敲できないレベルになったらネイティブに添削を依頼する。添削された問題をもう1度書き、添削済みの自分の回答は同じ問題がでたらミスなく完璧に書けるレベルまで覚える(←この覚えたサンプルが自分のベースになる)。
添削サービスについてはこちらの記事をご覧ください。
Task 1:1-9の各パターンで自分の回答サンプルを作る。
- ダイナック棒グラフ
- ダイナミック折れ線グラフ
- ダイナミック円グラフ
- ダイナミック表
- スタティック棒グラフ
- スタティック円グラフ
- スタティック表
- 地図
- プロセス
ダイナミックとスタティックの違いはこちら。
Task1の実践問題とサンプル回答はこちら。
IELTS公式問題集に掲載されているTask 1問題タイプのリストはこちら。
Task 2:それぞれのエッセイタイプで自分の回答サンプルを作る。
- Opinion/argumentative essays
- Discussion/discursive essays
- Advantage/disadvantage essays
- Problem(cause) and Solution question essays
- Direct question/tow parts question essays
それぞれの問題形式についてはこちら。
Task2の実践問題とサンプル回答はこちら。
IELTS公式問題集に掲載されているTask 2エッセイタイプのリストはこちら。
2ラウンド目の問題との向き合い方
1回解いた後、Readingで品詞解析と文法構文解析を該当箇所で徹底的にして、1分で150単語読めるように速読のトレーニングをして、パラグラフをスラスラと最初から最後まで速く正確に意味を理解できるようにするトレーニングを本気でやるとパッセージの内容をなんとなく覚えてしまうことがあります。Listeningもトレーニング手順に従ってトレーニングを重ねると内容を覚えてしまい2回目解くときに、覚えている記憶と聞こえた英語を照らし合わせるようなことがあります。
その時は、見方を変えて解いてみましょう。
1回目のときは初めてで本番同様の状態なのでスリルがありますが、逆に言えば冷静に解き方を考えながら解けていない場合が多いです。Readingでは1回目はLesson5~Lesson16で紹介している16の問題タイプの効率的な解き方やそれぞれの問題タイプで問われていることを意識せずにがむしゃらに解いている場合が多いです。Listeningでも、1回目は正解を見つけることだけに集中してしまい、ひっかけの手口などへの意識は低い場合が多いです。
2回目では1度読んだこと・聞いたことがある分、解き方やひっかけなどを少し気持ちに余裕をもって考えながら解けると思います。同じ問題でも2回目・3回目と繰り返すことにより、解き方やひっかけなどへの意識が高まり、本番でも効率的にひっかけにハマらず解けることが多くなります。
また、1回目で間違えたところと同じところを2回目でも間違えたのであれば、1回目の反省が活かされていない(=成長していない)ということなので、しっかりと間違えた理由やこれから間違えないためにはどうすればいいか反省しましょう。
単語本
“はじめてのIELTS単語対策3600″は最低限覚え、時間があれば”分野別IELTS英単語”を覚える。
公式問題集にできた単語は単語帳などを作って覚える必要はない(←単語帳をつくるのは覚える単語数が多いので時間の無駄)。
はじめてのIELTS単語対策3600
分野別IELTS英単語